オークニーは1月28日,オープンソースの地図情報システム(GIS)「MapServer」のメンテナ(管理責任者)であるカナダDM Solutions Groupと業務提携を結んだと発表した。共同でMapServerの日本語化,国際化を行うとともに,共同で有償サービスを提供する。

 MapServerは,オープンソース・ソフトウエアとして公開されているWebベースのGIS。日本では店舗情報検索サイト「ウェブポンよっかいち」などが採用している。DM Solutions Groupによれば,世界で約5000ユーザーが使用しているという。

 オークニーは独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)の「オープンソフトウェア活用基盤整備事業」として,MapServerの日本語化,国際化を行ってきた。現在,サポートやツールを付加した製品版「Orkney MapServer」を販売している。

 今回の提携により,オークニーが開発した日本語化,国際化機能をMapServer本体に取り込む。これにより,日本のユーザーも,英語版に遅れることなく最新のバージョンを使用できるようになる。

 また両者は,連携して有償サービスを提供する。多くの国で多言語を使用する大規模システムに対応できるようになるという。すでにある顧客向けにMapServerをベースにしたシステム開発を共同で開始している。MapServerは中国語,タイ語にも対応しており,日本だけでなく,アジア圏にもサービスを提供していくとしている。

(高橋 信頼=IT Pro)