アルゴ21は1月24日,中堅・中小企業向けワークフロー基盤ソフトウエアを開発しオープンソース・ソフトウエアとして公開すると発表した。独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)の「2004年度下期オープンソースソフトウェア活用基盤整備事業」に採択され,2005年1月に正式契約を行った。2005年8月の公開を予定している。

 ワークフロー・システムの標準化団体Workflow Management Coalitionが策定しているWfMC標準に準拠する。Javaで開発し,WindowsおよびLinuxで稼動する。ワークフロー・エンジンのほか,ワークフロー定義ツール,運用管理ツールも開発する。APIを用意し,ユーザーが文書の承認や経費の精算といったアプリケーションを自由に開発できるようにする。

 オープンソース・ソフトウエアであり,ライセンス料が無償であることなどから,中堅・中小企業に適すると見ている。開発完了後はワークフロー基盤ソフトウエアを採用したシステムを「さまざまな案件で積極的に提案していく」(アルゴ21)方針。アルゴ21で有償サポートを提供するとともに,製品への組み込みなどを想定したサポート付きの商用ライセンスも用意する。

 オープンソース・ソフトウエアの開発環境を提供しているサイトsourceforge.jpでの公開を予定している。

 IPAの2004年度下期オープンソースソフトウェア活用基盤整備事業では,アルゴ21のほか,オープンプリンティングプロジェクトによる「VectorPrinterDriverAPIを使用するPDFレンダラの開発」,SRA先端技術研究所による「Cコンパイラ向けテストスィート生成ツールの開発」,NTTコムウェアによる「UltraMonkey Layer7負荷分散フレームワークの開発」,NTTデータによる「分散ファシリティ統合マネージャの開発」,COM-ONEによる「データ解析環境『R』の国際化」,ネットワーク応用通信研究所による「N-gramによる多言語対応検索環境の構築」が採択されている。

(高橋 信頼=IT Pro)