セキュリティ・ベンダー英NGSSoftwareは現地時間1月5日,同社が以前発見したDB2 Universal Database 7/8 のセキュリティ・ホールの詳細を公表した。セキュリティ・ホールの存在自体は2004年10月5日に公表していたが,悪用を防ぐために詳細については公開していなかった。それが今回,明らかにされた。米IBMからは修正パッチ(FixPak)が公開されている。DB2の管理者は対策が施されていることを改めて確認したい。

 NGSSoftwareでは,ベンダーから修正パッチが公開されても,セキュリティ・ホールの詳細についてはすぐに公表しない方針を採っている。管理者に,パッチの検証や適用のための時間を与えるためだとして,3カ月の“猶予期間”を設けている。先日詳細を公表したOracle製品についても同様だった(関連記事)。

 NGSSoftwareが発見したDB2のセキュリティ・ホールは全部で9種類。リモートから任意のプログラムを実行させられるような,とても危険なセキュリティ・ホールを含んでいる。このため,IBMでも注意を呼びかけるとともに,修正パッチを公開している

 今回セキュリティ・ホールの詳細が明らかにされたことで,それらを突く攻撃が出現する可能性が高まった。既にパッチを適用している企業/組織は多いだろうが,改めて確認していただきたい。

◎参考資料
DB2 Universal Database for Linux, UNIX and Windows - Support Version 8 Download(米IBM)
DB2 Universal Database for Linux, UNIX and Windows - Support Version 7 Download(米IBM)
IBM responds to DB2 UDB security vulnerability reports(米IBM)
Researchers at NGSSoftware have discovered multiple critical/high risk
vulnerabilities in IBM's DB2 Universal Database
(英NGSSoftware)
IBM DB2 db2fmp buffer overflow(英NGSSoftware)
IBM DB2 libdb2.so.1 buffer overflow(英NGSSoftware)
IBM DB2 call buffer overflow(英NGSSoftware)
IBM DB2 JDBC Applet Server buffer overflow(英NGSSoftware)
IBM DB2 SATADMIN.SATENCRYPT buffer overflow(英NGSSoftware)
IBM DB2 Windows Permission Problems(英NGSSoftware)
IBM DB2 to_char and to_date Denial Of Service(英NGSSoftware)
IBM DB2 XML functions overflows(英NGSSoftware)
IBM DB2 XML functions file creation vulnerabilities(英NGSSoftware)
DB2 Universal Database Multiple Vulnerabilities(デンマークSecunia)

(勝村 幸博=IT Pro)