日本,中国,韓国の3国は,12月2日から12月3日にかけて韓国ソウル市で国際会議「第3回北東アジアOSS推進フォーラム」を開催,オープンソース・ソフトウエアにおける協力に関して,具体的な対象分野の担当国を決定した。

 デスクトップLinuxは中国が,Linuxとその他のオープンソース・ソフトウエアのベンチマーク評価は日本が,OSのセキュリティは韓国が担当する。3国は担当分野について評価を実施し,3カ月ごとに進捗状況を情報交換する。

 人材育成については,オープンソース・コンテストの実施を決定した。次回の会合をめどに計画を開始するとしている。また,人材育成ワーキング・グループは「日中韓3カ国のグローバル・コミュニティに対する貢献に関する目標を設定する」などとする憲章を発表した。

 標準化および認証については活動規範(指示書,Directive)を作成することを決定したとしている。また,当面,インプットメソッド,標準化に携わる人材の育成,組込みLinux,Webデータのインターオペラビリティ(相互運用性)についての活動を行うという。標準化・認証研究ワーキング・グループも「ISO/IEC JTC1 などの国際標準化団体やFSG などの国際デファクト標準化団体との関係構築と関係強化をおこなう」などとする憲章を発表している。

 次回の会議「第4回北東アジアOSS推進フォーラム」は,2005年8月をめどに中国で開催する。

(高橋 信頼=IT Pro)

【訂正】
当初「標準化および認証については(指示書=Directive)を作成することを決定した」とありましたが,正しくは「標準化および認証については活動規範(指示書=Directive)を作成することを決定した」です。お詫びして訂正いたします。(2004.12.10.)

◎参考資料
第3回北東アジアOSS推進フォーラム 議長声明
人材育成ワーキング・グループ憲章
標準化・認証研究ワーキング・グループ憲章