アークンは12月1日,米Finjanのセキュリティ・アプライアンス製品「Vital Security Internet 1Box」の国内販売を開始する。同製品はアンチウイルスやアンチスパム,Webフィルタリング機能などを備えたゲートウエイ型コンテンツ・フィルタリング製品。特徴は「未知のウイルスや不正なコードについても,その振る舞いから遮断できる」(アークンの宮渕親ニ取締役)ことだという。価格は10ユーザーで76万90000円(税抜き。1年間のサポート料込み)から。最大250ユーザーまで対応できる。

 アークンではFinjanと独占契約を結び,Finjanのソフトウエア製品「Vital Security for Web」および「Vital Security for E-Mail」を7月から国内で販売している。これらは,それぞれWebトラフィック(HTTP)およびメールのトラフィック(SMTP)のプロキシとして動作し,それぞれのトラフィックを監視する。そして,トラフィック中に悪質なプログラムを見つけると,それを遮断する。

 プログラムが悪質かどうか(被害を与えるかどうか)は,プログラムの“振る舞い”から判断するという。このため,ウイルス定義ファイルとのパターンマッチングで判断する従来のウイルス対策製品とは異なり,「未知の攻撃,いわゆる“ゼロデイ攻撃”にも対応できる」(宮渕氏)。Vital Security for Web/E-Mailでは,オプションとして英Sophosあるいは米McAfeeのウイルス検出エンジンを組み込める。「パフォーマンスなどを考慮すれば,(Vital Securityは)従来のウイルス対策製品と組み合わせて利用すべき」(宮渕氏)

 また,同様にオプションとして,米SurfControlあるいは米SecureComputingのURLフィルタリング・エンジン,米MailShellのアンチスパム・エンジンを組み込める。

 今回発売するVital Security Internet 1Boxでは,これらすべてを1つのハードウエアに組み込んだ。Vital Security for Web/E-Mail,Sophosのウイルス検出エンジン,SurfControlのURLフィルタリング・エンジン,MailShellのアンチスパム・エンジン――をデフォルトで組み込んでいる。

 また,同製品は10/100BASE-Tポートを6ポート備え,OSにはWindows 2000 Server(英語版)を使用している。製品の設定や管理は,リモートからWebブラウザ(Javaアプレット)を使って行う。

 同製品に接続できるクライアント数は,ハードウエアの性能から最大250。「年内には,より多数のクライアントに対応できるアプライアンス製品を発表する予定である」(宮渕氏)

◎参考資料
アークン,Finjan社 『Vital Security Internet 1Box』を12月1日販売開始(プレスリリース)

(勝村 幸博=IT Pro)