シマンテックは11月19日,インターネット・ユーザー1000名を対象に実施した「『オンライン詐欺』に関する調査結果」を発表した。それによると,「(名前だけではなく)概要まで知っているオンライン詐欺」として,「架空請求メール」を挙げたのが84.5%だったのに対して,「スパイウエア」は41.6%,「フィッシング詐欺」は24.4%だった。

 今回の調査対象は,インターネット利用歴3年以上の男女。それぞれ500名ずつで,10代以上の各世代からまんべんなく回答者を“抽出”した。実施時期は2004年9月中旬。

 調査結果によると,回答者のほぼ全員(99.7%)が,過去にオンライン上で個人情報を入力したことがあり,「怪しいサイトへ誘導されたことがある」と回答したのは,全体の4分の1程度(26.8%)。

 また,個人情報の詐取などに実際に遭ったと答えたのが全体の3.0%,「ない」と答えたのが66.5%だった。残りの30.5%は「ひょっとしたら何か被害に遭っているかもしれない」と答えた。

 一方,米Symantecが米国内の個人ユーザーを対象に,2004年7月に実施した調査(全回答者数は300名)では,「スパイウエア」を知っているのが75.7%だったのに対して,「フィッシング詐欺」を知っていると答えたのは27.9%。日本同様,フィッシングについては,それほど多くのユーザーには知られていないとの結果だった。

 被害に遭わないためには,その手口を知ることが第一。いたずらに恐怖心をあおる必要はないが,「フィッシングというオンライン詐欺が存在する」ことは,できるだけ多くのユーザーに伝える必要がある(関連記事)。

(勝村 幸博=IT Pro)