マイクロソフトは11月15日,私立嘉悦女子高等学校において「情報セキュリティ公開授業」を実施した(写真)。これは,文部科学省と経済産業省共管の財団法人「コンピュータ教育開発センター」による「平成16年度産業協力情報授業」の一環として実施されたもの。同社による“情報セキュリティ授業”は計3校で実施されるが,本日に限り報道陣に公開された。

 授業のテーマは「情報セキュリティって何?」。同社のセキュリティレスポンスチームの奥天陽司マネージャが講師を務め,授業前半ではウイルスやオンライン詐欺,なりすましといった,インターネットを使う上での危険性を解説した。授業の後半では,デモ・プログラムを使って,ウイルスやフィッシングを生徒に体験させた。具体的には,各生徒へデモ・ウイルスを添付したメールを送って添付ファイルを開かせたり,デモ用フィッシング・サイトへ誘導するメールを送ったりした。

 今回の情報セキュリティ授業は,同校の2,3年生が選択できる「情報コミュニケーション」という科目で行われた。同授業を受けた生徒の一人は,「実際にデモを体験することで,(ウイルスなどの)危険性を実感できた」と感想を語ってくれた。同科目を担当する中山忠教諭も「机上で教えるだけなら我々でもできるが,デモ・プログラムを使った“体験”授業は難しい。実施してもらってよかったと思う」と,今回の情報セキュリティ授業を評価する。

 なお,今回の授業で使用した資料(デモ・プログラムなど)は,今後は他の学校でも利用できるようにするという。

◎参考資料
情報セキュリティに関する産業協力情報授業の実施について(マイクロソフト)

(勝村 幸博=IT Pro)