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「300年ぶりの著作権のパラダイム・シフトが起きている」――経済産業省 村上敬亮氏

高橋信頼 2004/10/25 ITpro

経済産業省 村上敬亮氏
 「著作権が生まれて300年経過したが,現在そのパラダイム・シフトが進行しており,オープンソースはその将来像を先取りしている」――経済産業省 商務情報政策局情報政策課 課長補佐 村上敬亮氏は10月22日,関西オープンソース2004(関連記事)で「オープンソースを巡る著作権論議と知的財産政策」と題して講演,上記のような見解を明らかにした。村上氏は,WIPO(世界知的所有権機関)著作権条約の改定交渉に代表団の一員として携わった経歴を持つ。

 村上氏は,もともと著作権は,著者ではなく印刷業者などの流通業者を保護するために作られたと指摘する。「かつては印刷機やレコードのプレス機にはリスクを負った多額の投資が必要であり,大量複製の手段がナロー・パスだった。そのような状況では,著作物を広く行き渡らせるためには,複製業者を保護し,再投資を促進することが合理的な方法だった」(村上氏)

 しかし,これまで流通業者が所有してきた大量複製の手段がインターネットにより万人に開放され,著作物を届けるために必ずしも資本や流通業者が必要ではなくなった。そのため,現在様々な矛盾が発生している。例えば,音楽家は自分の演奏を自由にインターネットで配信することはできない。流通業者が“既得権者”となり,著作物の配布を妨げるような状況が起きている。村上氏は「300年にわたる著作権制度のパラダイム・シフトが進行している」と表現する。「このような状況下でいたずらに知的財産権を強化することは既得権者を保護することになる」(村上氏)

 新しいパラダイムのもとでは,著作物の価値は作り手だけでなく,著作物を発見し取り上げる読み手によっても作られるようになる。すなわち「インターネットでは読み手がリンクを張るという行為が,コンテンツの価値を高めている」(村上氏)。コンテンツの開発と利用は継ぎ目なくつながっていく。

 オープンソース・ソフトウエアはそのような変革を体現しているとする。「オープンソース・コミュニティでは,ユーザーは同時に作り手であり,ソフトウエアを改良していく。作り手と使い手が渾然一体となってソフトウエアの価値を高めている」(村上氏)。

 ただし,一歩進んでオープンソース・コミュニティ外の純粋なユーザーにオープンソース・ソフトウエアを普及させるためにはギャップがある。すなわち,商用ソフトウエアに対抗するための宣伝やサポートが必要になる。「そのギャップをを埋めるべきかどうかは,どのような社会制度を設計していくかの選択の問題になるが,埋めるとすれば,信託の対象として知的財産も取り扱えるよう信託業への規制を緩和し,外部から製作や流通のための投資を呼び込むことが有効になろう」(村上氏)との見方を示した。

 また村上氏は著作権のほか,情報家電についても触れた。情報家電はIT産業の主役とされているが,実際に各社の利益水準は低く,危惧すべき状況にあると指摘。採るべき戦略として,上流であるコア・デバイスを海外市場に大量販売するか,あるいは情報家電を利用したサービスを提供するという2つの戦略を提案した。

(高橋 信頼=IT Pro)

◎参考資料
情報家電産業の収益力強化に向けた道筋(経済産業省)
e-Life Blog(経済産業省商務情報政策局と独立行政法人経済産業研究所が運営するBlog)

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