オープンソースのオフィス・スイートOpenOffice.orgのコミュニティ・マネジャであるLouis Sua'rez-Potts氏が来日し,10月22日から大阪で開催されるイベント「関西オープンソース2004」で講演を行う。「Open Source Is the Future: What Does that Mean?(オープンソースは未来:その意味は?)」と題し,ソフトウエアの開発や流通の将来像などについて語る。OpenOffice.org次期バージョンのデモも予定している。
「関西オープンソース2004」は関西オープンフォーラム2004実行委員会(実行委員長 大阪市立大学教授 学術情報総合センター副所長 中野秀男氏)が主催するイベントで,オープンソース・コミュニティや企業,団体などがセミナーや展示などを行う。
経済産業省 商務情報政策局情報政策課 課長補佐 村上敬亮氏は「オープンソースを巡る著作権論議と知的財産政策への示唆」と題し,産業政策としてどのような知的財産制度が望ましいかという観点から,知的財産制度に関し現実に発生している問題と,それに対する政策について語る。
大阪府立産業技術総合研究所 主任研究員 石島悌氏は「オープンソースを活用した公設試験研究機関向け業務システム」と題し,職員が自ら設計,実装して6月から運用しているという業務システムを紹介する。
かつてマルチメディアOSとして話題を集めたBeOSの後継とされる「Zeta」を開発している独YellowTABのBruno G. Albuquerque氏も来日し,デモや講演を行う。Albuquerque氏が開発しているオープンソースのファイル・システムOpenBFSについてのセミナーも実施する。
このほか,独立行政法人産業技術総合研究所 主任研究員 田代秀一は「経済産業省のOSS支援」と題し講演。京都市 情報化推進室情報政策課課長 豊田博一氏は「京都市の高度情報化施策について」をテーマに講演するなど,多くの講演やセミナーが予定されている。
また,同じ会場で,Linuxに次いで普及しているUNIX系オープンソースOS「BSD」のイベント「BSD Conference Japan 2004」が同時開催される。東京大学 情報基盤センター 安東孝二氏による「東京大学 情報基盤センター 事例紹介」などの講演が行われる。
オープンソースに限定しないコミュニティのイベント「関西コミュニティ大決戦」も,同会場で同時開催される予定。