島根県は10月18日から,オープンソースのプログラミング言語「Ruby」の講習会を開催する。Rubyは島根県在住の技術者が開発し,海外でも利用されている。Rubyの技術者を育成することで「島根県独自の優位性を高めることで,県内の若者やUIターンの受け皿となるIT産業の発展を図る」(島根県商工労働部労働政策課)としている。体験コースは無料。初級,中級はテキスト料が必要。

 Rubyは,島根県のIT企業であるネットワーク応用通信研究所 主任研究員 松本行弘氏が開発したオブジェクト指向言語。シンプルさと生産性の高さなどが評価され,日本では30冊以上,海外でも6冊の書籍が刊行されるなど普及が進んでいる。業務システムでも,島根県平田市など自治体の文書管理、スケジュール管理などグループウエア系システムや,グループウエア系システムなどWebシステムで実稼働している。

 このため,島根県では「県内で不足するIT技術者の充足を図るとともに,島根県をRubyの拠点として産業人材市場での優位性を高め,県内若年者はもちろんUIターンの受け皿となるIT産業の起業,集積,発展を図る」(商工労働部労働政策課)ことを目的とし,Rubyの講習会を開催することとした。県内の若者や県内へのUターン,Iターンを希望する若者を対象とする。財団法人ふるさと島根定住財団 ジョブカフェしまね(しまね若年者就業支援センター)が,経済産業省からの受託事業「地域産業活性化人材育成事業」として実施する。

 講習会は松江市「テクノアークしまね」,浜田市の「いわみーる」で,2005年3月まで数回にわたって実施する。日時などの詳細は,ジョブカフェしまねのホームページに掲載されている。

(高橋 信頼=IT Pro)