独立行政法人情報処理推進機構(IPA)は7月28日,韓国情報保護振興院(KISA:Korea Information Security Agency)と協力関係を結んだことを発表した。KISAは,韓国のIT政策を統括する情報通信省(MIC)に置かれた情報セキュリティ専門の機関。今回結ばれた協力関係により,従来よりも積極的に,情報セキュリティ分野における情報交換や人的交流が実施されるという。

 IPAとKISAは以前から情報交換や人的交流を実施してきたが,両者の協力関係には“形”がなかった。そこで今回,両者は相互協力に関する覚書(MOU)を締結し,協力関係を改めて形のあるものにした。また,今回のMOU締結に伴い,両者の協力関係を強化する。例えば,「今まで不定期に開催していた情報交換のための協議を,定期的に実施するようにする」(IPAセキュリティセンター 普及グループの石井茂研究員)。人的交流も積極的に実施するという。

 今回のMOU締結のための来日したKISA院長の李弘燮(リホンソプ)氏は,IPAとKISAが協力関係を結んだことで「ボーダレスな情報セキュリティ・インシデントに共同して対応できるようになる」といったコメントを発表している。

◎参考資料
プレス発表「IPAとKISAが情報セキュリティに関する協力関係を結ぶ」(IPA)
プレスリリース全文(PDFファイル)

(勝村 幸博=IT Pro)