オープンソースのWebアプリケーション開発言語PHPの新しいバージョン5.0が,7月13日(現地時間)正式にリリースされた。2000年5月にPHP4.0がリリースされて以来の,4年ぶりのメジャー・バージョンアップになる。

 PHP 5.0では,以下のような機能強化が行われている。まず,オブジェクト指向が徹底された。PHP4ではディープ・コピー(値渡し)がデフォルトだったオブジェクトの代入が,PHP5ではシャロー・コピー(参照渡し)がデフォルトとなった(関連記事)。そのため,PHP4との互換性は完全ではないが,PHP4互換モードと呼ばれる機能も提供されている(関連記事)。

 XML機能が強化され,直感的にXMLデータにアクセスできるSimpleXMLと呼ばれるXML処理用インタフェースがサポートされた(関連記事)。XML Webサービス対応も強化され,SOAP拡張モジュールも標準的にPHP5でサポートされた(関連記事)。

 データベース関連では,MySQLにアクセスするための新しいインタフェースであるMySQLiが提供された。従来のインタフェースに加えオブジェクト指向インタフェースを使用できるともに,プリペアド・ステートメントといったMySQLの新機能も使用できる(関連記事)。また,軽量RDBMSであるSQLiteがバンドルされた。

 PHP 5.0は,PHPの公式サイトからダウンロードできる。

(高橋 信頼=IT Pro)