ACCESSは6月8日,米クアルコムが提供する携帯電話向けアプリケーション・プラットフォーム「BREW」(binary runtime environment for wireless)に対応したフル機能ブラウザ「NetFront for BREW」を発表した。すでに携帯電話機メーカーなどに出荷可能な状態にある。

 NetFrontは,携帯電話やCATV用セットトップ・ボックスなどの情報家電/組み込み機器向けにACCESSが開発・提供しているブラウザ。NTTドコモのiモード携帯電話機などに採用されている。今回発表したNetFront for BREWは,KDDIや中国連合通信,韓国のKTFなど,クアルコム製のBREW対応チップを搭載したcdmaOne/CDMA2000 1X方式携帯電話機などで動作する。

 特徴は,携帯電話向けのWAP(wireless application protocol)2.0に対応したブラウザでありながら,パソコン向けのブラウザと同等の機能を備えること。具体的には,HTML(hypertext markup language)4.01やSSL(secure sockets layer)3.0をサポートする。加えて,「Macromedia Flash」や「RealAudio Helix DNA」といったマルチメディア技術にも対応可能である。

 また,独自技術の「Smart-Fit Rendering」を実装。パソコン向けのWebページを,携帯電話の画面サイズに合わせて自動的にレイアウトし直し,横スクロールなしに閲覧できるようにする(写真)。Webページの表示を高速化する独自技術も盛り込んだ。

 パソコン用のWebページを見やすくする電話型端末としては,DDIポケットの定額PHSパケット・サービスを使える「AirH" Phone」として,京セラがOperaブラウザを搭載した「AH-K3001V」を5月に発売したばかり。国内で唯一BREW対応の携帯電話機を提供しているKDDIが,NetFront for BREWを搭載したCDMA 1X WIN端末を発売すれば,定額パケット・サービス「EZフラット」と組み合わせて,同様の使い方ができることになる。

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