NTTコミュニケーションズは4月2日,同社のインターネット接続サービス「OCN」において,メールを送受信しにくい状況が発生したことを明らかにした。同社に問い合わせたところ,多数のウイルス添付メールを送信する「Netsky.Q」ウイルスが原因である可能性があるという。4月5日現在,メールを送受信しにくい状況は解消されている。

 3月29日16時以降,同社のメール・サーバーにアクセスが集中して,メールを送受信しにくい状況が発生した。同社では,断言はできないものの,アクセスが集中した原因は,3月29日以降国内で流行しているNetsky.Qウイルスであると推測している。

 Netsky.Qが国内で出現した当初,多くのアンチウイルス・ソフトが対応していなかった(関連記事)。このため,感染が急速に広がった。アンチウイルス・ベンダーのトレンドマイクロによると,3月30日にはユーザーからの問い合わせや発見報告などが203件寄せられたという。

 ただし,現在では収束に向かっている模様である。トレンドマイクロへの報告は3月30日をピークに,3月31日は80件,4月1日には51件,4月2日は34件と,確実に減少している。

 NTTコミュニケーションズでも,メールを送受信しにくい状況は既に解消されている。同社では,OCNのトップページにおいて,今回のトラブルを「緊急!」としてユーザーに呼びかけていたが,4月5日16時ごろ,トップページからこの情報へのリンクを消去した。

◎参考資料
一部のメールサーバでメール送受信困難となる事象発生

(勝村 幸博=IT Pro)