キューブ作成画面
データ分析画面
 アイエイエフコンサルティングは2月27日,同社が開発したOLAP(多次元分析)ツール「OpenOLAP」をオープンソース・ソフトウエアとして公開した。ドリルダウン,スライス,次元の入れ替えといった操作により,Webブラウザからデータをさまざまな角度から分析できる。

 独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)が公募した「2003年度オープンソフトウエア活用基盤整備事業」による支援を受けて開発された。ソースコードは,オープンソース・ソフトウエアの開発を支援するサイトであるSourceForge.jp内のOpenOLAPのページからダウンロードできる。オープンソースのライセンスであるGPLに基づき配布されており,無償で利用,改変できる。

 OpenOLAPはサーバーサイドJavaで開発されており,PostgreSQL,Linux,Apacheといったオープンソース・ソフトウエアを使用している。GUIを利用してキューブ(多次元データベース)のモデルを作成し,クロス集計計算を行いキューブを生成する「CubeCube生成Tool」と,ドリルダウン,スライスなどの操作に応じてキューブにデータに格納されたクロス集計済データを検索し,ブラウザ上に表示する「Cube参照Tool」で構成される。

 アイエイエフコンサルティングでは今後,OpenOLAPの修正や機能拡張を継続するとともに,ITサービス企業などに開発プロジェクトへの参加を呼びかけていく方針。

 また同社は,OpenOLAPを利用したデータ分析システムや業務システムの構築,コンサルティング・サービス,教育意サービス,問い合わせサポート・サービスといった事業を開始する。

(高橋 信頼=IT Pro編集)