日本音楽著作権協会(JASRAC)は2月26日,同協会の名前を使った架空の使用料請求に注意するよう呼びかけた。ファイル交換ソフトを使っていると,特定の電話番号を記したメッセージが,JASRACの名前で送られてくるという。JASRACとは無関係のその番号へ電話すると,ある個人名義の銀行口座へお金を振り込むよう要求される。2月25日以降,JASRACには相談などが6件寄せられており(2月27日13時現在),なかには実際に支払ったユーザーもいる。

 JASRACに問い合わせたところ,「どのような形でメッセージが送られてくるのか」「どのファイル交換ソフトを使っていると送られてくるのか」などについては,現時点では確認していないという。ただ,相談を寄せたユーザーの話によると,ファイル交換ソフトを使っていると,電話番号を記した使用料請求のメッセージが表示されるという。このため,ファイル交換ソフトが備えるメッセージ送信機能を利用していると考えられる。電子メールで使用料請求のメッセージが送られてくることはない。

 JASRACでは,同協会がそのようなメッセージを送ることは一切ないので,だまされないよう注意を呼びかけている。著作権を侵害する形で音楽データを利用しているユーザーを見つけた場合,JASRACでは利用を止めるよう警告するが,今回のように「すぐに使用料を振り込め」と連絡することはない。

◎参考資料
【ご注意】著作権侵害の警告と共に,JASRACの名で送信されるメールにご注意を!(JASRAC)

(勝村 幸博=IT Pro)