アンチウイルス・ベンダーであるスペインPanda Softwareは,2004年1月からウイルス対策のASPサービス「WebAdmin」を提供する。同社のChief Marketing OfficerであるPedro Bustamante氏が12月9日,IT Proの取材に対して明らかにした(写真)。
Panda Softwareはスペインやポルトガルなどで一番のシェアを持つアンチウイルス・ベンダーである。2003年10月には,同社のゲートウエイ型製品をITXイー・グローバレッジ(ITX-EG)が発売している(関連記事)。
同製品については,「発売からまだ3カ月足らずだが,既に10社を超える大手企業が導入した。そのほとんどが他社製品からの乗り換えである」(ITX-EGのプロダクトマネージャー 森豊氏)という。
現在のところ,日本国内ではゲートウエイ型のGateDefenderのみを販売しているが,来年早々には個人ユーザー向けのソフトウエア製品「Titanium Antivirus」のダウンロード販売を開始する予定である。
併せて,現在ベータ・テストを実施している「WebAdmin」の正式サービスも開始する。WebAdminはウイルス対策のASPサービスである。ユーザーは,Panda SoftwareのサイトからActiveXコントロールのエージェント・ソフトをインストールする。このエージェント・ソフトが,マシン上のウイルスを検知および駆除する。
エージェント・ソフトは,ウイルス定義ファイルの更新状況やウイルスの発見状況などをPanda Softwareのサーバーへ通知する。管理者は,そのサーバーにWebブラウザでアクセスすれば,各ユーザーの対策状況を一元管理できる。ユーザーのネットワークには管理用のサーバーなどを用意する必要はない。
エージェント・ソフトは,マシンがネットワークに接続されているときには,他のエージェントからP2Pで最新のウイルス定義ファイルを取得する。ネットワークから切り離されている場合には,インターネット経由でPanda Softwareのサイトから最新のウイルス定義ファイルを取得する。
まずは,インタフェースが英語およびスペイン語のバージョンのみを提供する。その後,できるだけ早く日本語バージョンも用意するという。
(勝村 幸博=IT Pro)