経済産業省は8月16日,同省が調べた限りでは,午前1時の時点ではインターネットのトラフィック増加が観測されなかったことを明らかにした。現在感染を広げている「Blaster」ワームは,感染しているマシンが8月16日以降に起動されると,特定サイトへDoS(サービス妨害)攻撃を仕掛ける“機能”を持つ。このため,Blasterによるトラフィック増加が心配されていた。しかし,関係者による対策のおかげで,同時刻時点では未然に防げたようだ。

【8月16日追記】上記URL(http://www.meti.go.jp/policy/netsecurity/BlasterReport.html)は,最新の情報に更新された(関連記事)。このURLの情報は随時更新される。午前1時時点の情報はこちらで閲覧できる。【以上,8月16日追記】

 とはいえ油断はできない。感染活動は,日付に関係なく行われている。夏期休暇明けの8月18日はBlasterがLANに持ち込まれて,感染が急増する可能性が高い。また,より悪質な挙動を示す変種が出現する可能性も高い。

 ノート・パソコンなどをLANに接続する際には,そのマシンにBlasterが感染していないこと,対策がきちんと施されていることを必ず確認したい。LANに接続されているデスクトップについても同様である。そのマシンに対策を施していることを確信できない場合には,いきなり起動せずに,まずはネットワーク・ケーブルを外して起動する。そして,問題がないことを確認した後,LANに接続する。きちんと設定されたファイアウオールを設置していても,LAN内部からの感染はふせげないことを,改めて肝に銘じておきたい。

 感染しているかどうかの確認方法や対策方法などは,記事下の「関連記事」およびそれらからリンクを張っている「参考資料」を参考にしていただきたい。

◎参考資料
マイクロソフトWindowsの脆弱性を狙ったワームの発生に関する状況【8月16日(土)午前1:00現在】(経済産業省)

(勝村 幸博=IT Pro)