トランスウエアが3月20日に発売したWebブラウザ「Opera 7 for Windows」のパッケージ版には,セキュリティ・ホールが見つかっているOpera 7.02が収録されている。購入ユーザーは同社サイトからOpera 7.03をダウンロードしてバージョン・アップする必要がある。

 「Opera 7 for Windows」のパッケージ版は,同社のオンライン・ストアやソフマップ店頭などで販売されている(右写真はソフマップの東京・秋葉原1号店での様子)。トランスウエアが今回のパッケージ版発売を発表したのは2月17日のことである(関連記事)。その前後に,Opera 7にはセキュリティ・ホールが相次いで見つかった。

 まず,Opera 7.0には2月4日にセキュリティ・ホールが見つかった(関連記事)。その修正版となるOpera 7.01にも,2月26日にセキュリティ・ホールが見つかった。このため,同社および開発元のOpera Softwareは,これらのセキュリティ・ホールを修正した「Opera 7.02 for Windows 日本語版」を2月28日に公開した(関連記事)。パッケージ版に収められているのは,このバージョンである。

 しかし,Opera 7.02にも3月13日にセキュリティ・ホールが見つかったために,トランスウエアおよびOpera Softwareは,修正版であるOpera 7.03をWebサイト上で公開した(関連記事)。現状でセキュリティ・ホールが確認されていないのは,このOpera 7.03である。

 Opera 7.03をパッケージ版に収録できなかった理由は「時間的に間に合わなかった」(トランスウエア)ためとしている。そこで同社では,パッケージ版に「Opera 7 for Windows 日本語版パッケージ購入者の皆様方へ」として,「パッケージに収められているのがOpera 7.02であること」,「同社のダウンロード・サイトで最新版を確認して,より新しいバージョンがある場合にはバージョン・アップすべきであること」を明記したシートを同梱した。

 このシートの記述に従って,購入ユーザーは一刻も早くバージョン・アップする必要がある。Opera 7.02に見つかったセキュリティ・ホールは,悪用されるとパソコン上で任意のプログラムを実行される恐れがある危険なものである。セキュリティ・ホールを検証するコードも公開されている。早急に対応してほしい。

 なお,同梱されているシートにはバージョン・アップの必要性が記述されているものの,Opera 7.02にセキュリティ・ホールがあることは明記されていない。同社サイトでも,Opera 7.02にセキュリティ・ホールがあることは告知されていない(3月20日午後2時現在)。

(勝村 幸博=IT Pro)