大手ISPの1つ,ぷららネットワークが個人向けIP電話の基盤ネットワーク提供会社として,大きな勢力となっていることが分かった。同社のIP電話基盤ネットワークを用いるインターネット接続事業者(ISP)は,2003年3月11日現在でぷららを含め48社に上る。これはISPの数だけでいえば,最大のグループである。

 48社のうち,独自にIP電話サービスを提供するのは,ぷららのほかに,エヌ・ティ・ティエムイー(NTT-ME)と朝日ネット。これ以外の45社はフリービットが提供するIP電話サービス「YourNet Phone」を提供する。45社にはフリービットのほか,アルファ総合研究所(アルファインターネット),エキサイト(BB.excite),オン・ザ・エッヂ(livedoor),グローバルメディアオンライン(interQ MEMBERS),鉄道情報システム(cyberstation)などがある。これら48社の間では,無料でIP電話をかけられるようにする。

 個人向けIP電話の基盤ネットワークを提供している会社としては,ぷららのほかに,NTTコミュニケーションズ,KDDI,日本テレコム,東京通信ネットワークなどがある。NTTコミュニケーションズは大手ISPを中心に,KDDIは地方のCATVインターネット会社などを取り込んで,グループ化を進めている。いずれもグループの中では,無料で通話できるようにしている。ぷららはフリービットのYourNet Phoneで中小のISPをごっそり取り込んだ形だ。

(和田 英一=IT Pro)