KDDIが「KDDI-IP電話サービス(試験サービス)」の料金を3月4日から値下げした。値下げしたのは通話料のほか,初期費用,月額基本料金。国内通話料は3分8.5円から3分8円に,米国への通話料は1分10円から1分9円に値下げした。

 初期費用は1000円を500円,月額基本料金は390円を380円に改訂した。ただし,どちらも試験サービス期間中は無料であるため,試験サービスのユーザー(約6000人)には実質的な影響はなく,商用サービス時の予告という位置づけである。

 2002年12月10日から始めた試験サービスは,3月31日までの予定。4月1日からは商用サービスに移行する。試験サービスとして3分0.5円分の値下げメリットを受けられる期間はあと1カ月もないのである。では,なぜこの時期に料金を改定したのか?

 それは,NTTコミュニケーションズおよびフュージョン・コミュニケーションズのIP電話基盤ネットワークを使ったIP電話サービスが,3月1日から商用サービスを開始したためである。両社を始め,NEC,ソニーコミュニケーションネットワーク,ニフティ,群馬インターネットである。3月3日からは朝日ネットも商用サービスを開始した。各社が提供するサービスの通話料は,3分8円。これに比べると,KDDIの3分8.5円は少しばかり高い。初期費用についても上記各社は500円なので,KDDIは今回それに合わせた形だ。

 KDDIは商用サービスの料金は改めて発表するが,今回の改定した料金がベースになることは疑いない。「新料金よりも高くすることはまずない」(同社広報)。したがって,試験サービスの値下げとはいえ,現在の試験サービスのユーザー・メリットを考慮したというよりも,商用サービスに向けて,今後の新規ユーザー獲得のために横並び料金を打ち出したと見られる。

(和田 英一=IT Pro)

【おわびと訂正】
記事掲載当初,「3月3日から値下げした」としましたが,正しくは「3月4日から値下げした」でした。おわびして訂正します。