サン・マイクロシステムズは11月19日,同社のサーバー製品Sun Fire 6800/12K/15Kを最大8台までクラスタ接続できるスイッチ製品「Sun Fire Link」を発表した。最大構成(Sun Fire 15Kを8台,合計832CPU)を採れば,1.7テラFLOPS(1秒間に1.7兆回の浮動小数点演算を実行)の演算能力を持つ「スーパー・コンピュータ級のシステムを実現できる」(サン・マイクロシステムズ データセンター・プラットフォーム事業本部 本部長 山本恭典氏)。

 Sun Fire Linkは,(1)8ポートのスイッチ(写真),(2)サーバーに組み込む専用ボード(Sun Fire 6800用およびSun Fire 12K/15K用),(3)光通信用のアダプタであるオプティカル・モジュール,(4)オプティカル・ケーブル,(5)専用ソフトウエア――などで構成される。

 Sun Fire Linkでは,「PCIバスではなくシステム・バスに直結するため,遅延時間を従来(ギガビット・イーサネット)のおよそ100分の1である1マイクロ秒に短縮できる。また,スループットは理論値が4.8ギガビット/秒,実行性能値が3.0ギガビット/秒である」(山本氏)。

 同社によると,Sun Fire Linkでクラスタ接続した場合のシステム全体の参考価格は,Sun Fire 15Kが8台(それぞれ,104CPUでメモリーが4.6テラ・バイト)の場合,107億3256万円としている。

 出荷開始は12月下旬を予定している。ただし,Sun Fire 12K/15K用のボードについては2003年4月に出荷する予定である。

(勝村 幸博=IT Pro)