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【アンケート結果報告】やっぱり多い私的メール利用者,ただし56%が監視に「条件付き賛成」と回答「勤務先での私的メール利用と監視について」の調査概要「勤務先が明示的に私的メールを禁止しているネット・ユーザーは2割に満たない」「はっきりと禁止されているのに私的メールをよく使っている人は3分の1」「“掟(おきて)破り度”がもっとも高いのは部長・部次長クラス」「半数以上がメール監視に『条件付き賛成』」――IT Proが日経BPコンサルティングの協力を得て行った,勤務先での私的メール利用とメール監視についてのアンケート調査でこのような実態が明らかになった。 本調査は2002年10月3日から10月14日まで実施。日経BPコンサルティングの調査モニターあてにアンケート協力依頼メールを配信するとともに,IT Proのトップページや配信メールでも告知した。有効回答数は9754件だった。 ここでは,アンケート結果の概要を記す。この記事では書ききれなかったが,アンケートでは勤務先で私的メールを使うにあたって就業時間を気にしているのかどうか,メール監視の方法,メール利用についての自由意見なども尋ねている。また,掟破り度の詳しい分析,メールを監視しているかどうか分からないのは“抑止力”になるのか,私的メールの禁止とメール監視の相関なども考察した。これらを含んだより詳細な分析記事は11月1日に掲載する予定である。 ◆大企業ほど明示的に私的メールを禁止
まず,私的メールは勤務先で禁止されているのかを見てみよう。もっとも多かったのは「勤務先では私的メールを禁止していない(黙認)」との回答で,34.2%あった(図1)。続いて多かったのが「明文化はされていないが暗黙的に私的メールが禁止」という回答である(33.7%)。勤務先のセキュリティ・ポリシーなどで明示的に禁止している,という回答は全体の18.1%に留まった。禁止されているのか分からないという回答者も12.7%いる。 勤務先の属性で見てみると,禁止/黙認の割合は従業員数ときれいに対応している。従業員が多いほど私的メールを明示的に禁止している割合が多く,逆に禁止していない割合は少ない(図2)。
勤務先の業種別に見てみると,業種によってもかなりの開きがあることが分かった(図3)。もっとも厳格なのがコンピュータ,周辺機器製造業である。明示的に私的メールを禁止しているのは業界別最高の40.7%にのぼり,黙認しているのは15.3%と,こちらも業界別最低である。
コンピュータ,周辺機器製造業の対極に位置するのが病院,医療機関と大学,研究/教育機関である。病院,医療機関は明示的に私的メールを禁止しているのが業界別最低の2.9%。暗黙のうちに禁止しているのが業界別最低の23.6%(その他の業種・産業)とほとんど変わらない23.7%。黙認しているのは業界別第2位の45.9%と多い。 黙認の業界別トップが大学,研究/教育機関である。ちょうど半分の50.0%が私的利用を黙認している。明示的に禁止しているのは,2番目に少ない6.0%である。 ◆3分の1以上が恒常的に掟破り,部長・部次長クラスの“掟破り度”がトップ
こうしたルールが設けられている中,ネット・ユーザーはどの程度,勤務先で私的にメールを利用しているのだろうか。全体で見ると,ほぼ毎日,私的メールを使っている人はおよそ3分の1の31.0%になる(図4)。 利用動向でもっとも気になるのが,“私的メール禁止令”と利用動向の相関だろう。明示的に禁止されているにもかかわらず,私的メールをほぼ毎日使っている人は26.6%,2〜3日に1回程度使っている人は10.4%いる(図5)。2〜3日に1回以上私的メールを使っている人を“恒常的”に使っているユーザーと呼ぶならば,両者を合わせた37.0%が恒常的に“掟破り”をしていることになる。 業種別に見ると,コンサルティング,SI,VARや通信サービスでは比較的自由に使っている。逆に官公庁など公共機関,団体や病院,医療機関そして金融,証券,保険業では私的メールの利用は少ない。 明示的に私的メールが禁止されているのに,2〜3日に1回以上勤務先で私的メールを使っている人の割合を“掟破り度”と呼ぶことにする。先に述べた全体で37.0%は全体の掟破り度は27.0とするのだ。役職別に見た掟破り度も興味深い(表1)。もっとも掟破り度が高いのは部長・部次長クラスである(40.2%)。もっとも低いのは契約・嘱託・派遣など(22.1%)で,経営者・役員クラス(26.9%)がそれに続く。 ◆3分の1以上が「私的メール禁止は当然」
勤務先が私的メールを禁止することについて,ネット・ユーザーはどのように考えているのだろうか? 選択肢としては,「勤務先が私的メールを禁止するのは当然である」「就業時間外の利用は認めてもらいたい」「勤務先は私的メールを禁止する必要はない」「どちらでも良い」「その他」の5つを用意した。 全体としてもっとも多いのは,「禁止は当然」という意見で,3分の1を超す35.6%を占めた(図6)。続いて,「時間外は認めてほしい」と「禁止する必要はない」がほぼ同数の2割程度だった。 先に見たように,3分の1が勤務先で恒常的に掟破りをしている実状を考えると,どうもこれだけではふに落ちない。もう少し分析を進めてみよう。 恒常的な掟破りグループ,つまり明示的に私的メールを禁止されているにもかかわらず,2〜3日に1回以上,勤務先で私的メールを使っている人々は654人いた。これらの回答者の私的メール禁止に対する意見を見ると,意外にも「禁止は当然」が48.0%もいる。平均よりも10ポイント以上高い数字である。「禁止する必要はない」は17.6%で平均よりも若干少ない。 恒常的な掟破りグループにとって,私的メールは禁止という勤務先の方針は大いに認めつつも,「分かっちゃいるけど止められない」ものなのだろうか。あるいは「原則は禁止だが,ある程度の私的メールは許容されるべき」との考えかもしれない。 ◆半数以上がメール監視に「条件付き賛成」
「私的メールの禁止」と並ぶ本調査のもう一つのテーマである勤務先でのメール監視についてアンケート結果を見てみよう。勤務先が外部へ発信するメールを「監視している」と答えた人は2割。「監視していない」「分からない」という人はどちらもおよそ4割だった(図7)。 勤務先の従業員数別に見ると,私的メールの明示的禁止と同様に,従業員数が多い勤務先ほどメール監視をしている。これは明示的禁止の傾向からある程度,予想はできることだった。 こうした勤務先によるメール監視に対して,ネット・ユーザーはどのように感じているのだろうか。まず,賛成/反対について見てみる。全体では「条件付き賛成」が半分を超える56.0%を占める(図8)。メール監視に反対する人は24.2%。賛成する人は14.3%だった。
条件付き賛成が全体の半数を占めるわけだが,その条件とはどのようなものだろうか。選択肢としては その結果,「個人情報の保護ルールが明らかになっている」「監視方法が公にされている」の2つが圧倒的に多く,「監視結果を本人に通知する」「人手による監視ではなく,機械的に監視する」が続いた(図9)。
(和田 英一=IT Pro) 最新ニュース記事一覧へ >> |