米Microsoftは米国時間8月15日,Windows NT/2000 やInternet Information Server/Services(IIS)などのパッチ(修正モジュール)適用状況やセキュリティ設定などをチェックする2種類のツールを公開した。WebブラウザからGUIベースでローカル・マシンをチェックする「Personal Security Advisor(MPSA)」と,ネットワーク上のほかのマシンもチェックできるコマンド・ライン・ベースの「Hfnetchk」である。後者については,英語版OSでのみ動作するとしているので,日本語版などでは自己責任で試してほしい。【8月20日追記】マイクロソフトに問い合わせたところ,両ツールとも日本語版には対応していないという。日本語版対応については現在のところ未定。

 「MPSA」は,個人ユーザー向けのツール。Windows NT 4.0 および Windows 2000 において,(1)パッチをきちんと適用しているか,(2)破られにくいパスワードを設定しているか,(3)Internet Explorer(Outlook Express)や Office 製品のセキュリティ設定は適切か---などをチェックする。ツールの実体は ActiveX コントロールである。ユーザーは,Webブラウザで同社サイトへアクセスし,ツールである ActiveX コントロールをダウンロードする。ツールがローカル・マシン(すなわち,ブラウザを起動しているマシン)をチェックすると,ブラウザに結果が表示され,不足しているパッチや適切な設定方法などが表示される(写真1[拡大表示])。

写真1●Microsoft Personal Security Advisorの結果表示画面

 「Hfnetchk」ツールはコマンド・プロンプトから実行する,単独のプログラムである。Windows NT 4.0/2000 および IIS 4.0/5.0 や SQL Server 7.0/2000,Internet Explorer 5.01 以降のパッチ適用状況をチェックし,不足しているパッチを表示する。Hfnetchk を実行したローカル・マシンだけではなく,マシン名やIPアドレスを指定すればネットワーク上の別のマシンもチェックできる。

 Hfnetchk の対応OSは,英語版のNT 4.0/2000。日本語版は用意されていない。編集部で試したところ,日本語版でも正常に動作するようではある。しかし,英語版以外での動作はメーカーでは保証していない。試す場合には自己責任となる。

【8月20日追記】マイクロソフトの広報に問い合わせたところ,両ツールとも日本語版には対応していないとの回答を得た。日本語版に対応したツールの公開時期については,現在のところ未定であるという。

◎参考資料
Microsoft Personal Security Advisor
Microsoft Personal Security Advisor (MPSA)
Microsoft Network Security Hotfix Checker (Hfnetchk.exe) Tool Is Available
Frequently Asked Questions about the Microsoft Network Security Hotfix Checker (Hfnetchk.exe) Tool

(勝村 幸博=IT Pro編集)