コンピュータ・ウイルスの届け出先機関である情報処理振興事業協会(IPA)セキュリティセンターは8月15日,ウイルス届け出件数が急増していることを警告した。8月1日から8月15日までの届け出件数が1711件にのぼり,過去最悪であった2000年12月の2778件を上回るペースとなっている。同センターでは,たとえ知人からのメールであっても,添付ファイルを安易に実行しないことなどを改めて呼びかけている。

 届け出件数が多いウイルスは,797件の「Sircam」,236件の「Hybris」,220件の「Magistr」,107件の「MTX」の4種類。この4種類のウイルスが,全届け出数のおよそ8割を占めている。

 特に届け出件数が多い「Sircam」については,同センターは8月13日に改めて警告するとともに,FAQのページを用意して,ユーザーに注意を呼びかけている。

 同センターが今回の警告で改めて述べているように,メールで感染を広げるこれらのウイルスは,添付ファイルを実行(ダブル・クリック)しない限り感染することはない。たとえ友人や知人からのメールでも,安易に実行しないことが重要である。同センターが以前公開した「メールの添付ファイルの取り扱い 5つの心得」などを参考に,十分注意する必要がある。

◎参考資料
ウイルス届出急増の緊急警告 !!
情報漏洩の恐れのある新種ウイルス「W32/Sircam」の届出急増 !!
W32/Sircam に関する FAQ
「W32/Hybris」に関する情報
新種ウイルス「W32/Magistr」に関する情報
感染被害が深刻な「W32/MTX」に関する情報
メールの添付ファイルの取り扱い 5つの心得

(勝村 幸博=IT Pro編集)