12月13日,NTTコミュニケーションズ(NTTコム)は,「メール ウイルス チェック サービス」のモニター募集を開始した。これは,ユーザーが電子メールを受信する前に,同社のメール・サーバー上で,コンピュータ・ウイルスの有無をチェックする無料のサービスである。対象は個人ユーザーで,OCNユーザー以外も利用できる。企業ユーザー向けのウイルス・チェック・サービスはすでにいくつか存在するが,個人向けのサービスはあまり例がない。第1次募集の締め切りは12月28日。試験サービスの提供期間は,2001年2月上旬から4月30日まで。正式サービスの提供については,試験サービスの結果を見て,検討するという。

 同サービスを利用した場合,ユーザーあてのメールは次のような経路をたどる。まず,(1)ユーザーが普段利用しているISPのメール・サーバーにメールが届く。(2)同メール・サーバーから,NTTコムのウイルス・チェック用メール・サーバーへ転送。(3)同サーバー上でウイルスをチェック。ウイルスが見つかった場合には,メールから取り除く。(4)ユーザーはNTTコムのウイルス・チェック用サーバーにアクセスして,メールをダウンロードする。

 モニターには,NTTコムからメール・アドレス(アカウント)が1つ貸与される。ただし,NTTコムのメール・サーバーは受信専用で,メールの送信には使用できない。モニターは,普段利用しているメール・サーバーの設定を変更して,自分あてのメールが,NTTコムのウイルス・チェック用サーバーへ転送されるようにする。併せて,NTTコムのサーバーへメールを取りに行くように,メール・ソフトの設定を変更する必要がある。

 また,同社は「ウイルスバスター On-Line Scan」の試験サービスも開始する。このサービスは,同社のWebサイトから,ウイルス・チェック用のActive Xコントロールをダウンロードできるようにする無料サービスである。ウイルス対策ソフトをインストールしなくても,パソコン内のウイルスをチェックできる。対象はOCNサービスの契約者と,「メール ウイルス チェック サービス」のモニター。サービス提供期間は,契約者が2000年12月19日から2001年4月30日まで,モニターが2001年2月上旬から4月30日までである。

(勝村 幸博=IT Pro編集)

[NTTコミュニケーションズの発表資料]