(2000.8.29)
 異なる広帯域ネットワーク・プラットフォームにおける音声通信の普及促進を目的とする業界団体「OpenVoB(voice over broadband)」が,米国時間8月28日にその存在を公式に明らかにするとともに,実装のためのガイドライン(Implementation Guidelines)とテスト・プランのドラフト版を発表した。

 OpenVoBは,通信,ケーブル,無線の広帯域ネットワーク関連の機器メーカ,ネットワーク事業者,ソリューション・プロバイダ,技術開発会社などが集まって発足した。設立メンバには以下の企業がある。Accelerated Networks,Avail Networks,Broadband Gateways,Cayman Systems,General Bandwidth,Intel Corporation,IPCell,ipVerse,ishoni Networks,MetaSwitch,Santera Systems,Woodwind Communications。

 今回発表したガイドラインは,これら企業の製品や技術の相互運用性向上を目的として作成された。今後の「CallFest」における基礎となるものと位置づける。CallFestは,VoB技術の相互運用性の評価/ベンチマーク・テストなどについて検討するOpenVoBのフォーラムである。

 なおOpenVoBは,新たな仕様を策定したり,特定の仕様や技術,製品を推進するための組織ではない。「OpenVoBは,すでに確立された,または業界で普及しつつある技術仕様を用いて,広帯域音声通信を普及させるための実装モデル(deployment model)を開発する」(OpenVoB)に過ぎない。

 OpenVoBは過去4カ月かけて,GR303/AAL2 BLESをベースとしたVoDSLの実装モデルを開発したという。これはOpenVoBが今後提供していく,リファレンス・デザインの第1弾である。今後も標準仕様に準拠した実装モデルのガイドラインを作成し,そのなかで相互運用性の向上を目的としたリファレンス・デザイン提供し,広帯域音声通信技術の相互運用性を高めていくという。

[発表資料へ]