(2000.8.23)
 米Intelが米国時間8月22日に,開発者会議「Intel Developers Forum 2000」(IDF)で,Pentium 4プロセサが採用するマイクロアーキテクチャの詳細について明らかにした。Intel社はこのアーキテクチャを「NetBurst」と命名した。1995年に市場投入したPentium Pro以来続いていた「P6アーキテクチャ」に変更を加えるものである。

 同社はPentium 4を,消費者や企業のパワー・ユーザ向けのプロセサと位置づけており,これらユーザをインターネットの最先端に導くとしている。とりわけ,インターネット,画像,ストリーミング・ビデオ,音声,3D,マルチメディア,マルチタスクといった分野に焦点を当てている。「NetBurstは,これらを実現するための性能と将来の動作周波数の向上を提供するもの」(Intel社)という。

 NetBurstの概要は以下の通り。

・Hyper Pipelined Technology:
パイプラインの段数を20ステージに増やし,高速動作を可能にする。

・Rapid Execution Engine:
プロセサの算術論理演算回路(ALU)をCPUコアの動作周波数の2倍で動作させる。整数演算命令をCPUコアの他の処理の2倍で動作させることにより,実行スループットを高め,レイテンシを短縮する。

・Streaming SIMD Extensions 2:
 新たに144個の命令を追加する。ビデオや暗号などの処理に向ける。128ビットのSIMD整数演算命令や128ビットの浮動小数点演算命令など。

・400MHzのフロントサイド・バス(FSB):
 3.2Gバイト/秒と,Pentium IIIの3倍のバンド幅を備える。ライン・サイズは128バイト(ただしアクセスは64バイト単位)。

・Execution Trace Cache:
 デコード済みの命令をキャッシングする仕組み。約1万2000個のマイクロ命令を格納する。ちなみにPentium 4の2次キャッシュの容量は256Kバイト。

・Advanced Dynamic Execution:
 out-of-orderの投機実行や分岐予測の機構を改良した。

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