(2000.8.22)
 アプリケーション・サービス・プロバイダ(ASP)の業界団体「ASP Industry Consortium」が米国時間8月21日に,2000年第2四半期における企業のASP利用実態に関する調査結果を発表した。米Zona ResearchがASP Industry Consortiumの依頼を受け,米国の上級職や管理職レベルのマネージャとITプロフェッショナルの131人を対象に調査を実施したもの。

 それによると,ASP利用する企業の満足度は高まり続けているという。主な調査結果は以下の通り。

・自社がASPを通じてレンタルまたは必要に応じて利用料を支払い,アプリケーションへアクセスしているという回答者は63.4%。第1四半期のその割合は52.4%だった。

・ASPを利用している回答者のほとんどが,現在2~6種類のサービス提供を1社のASPから受けている。

・ASPが提供するservice level agreements (SLA)は要求を満たしているとした回答者は,第1四半期の81%から増加して90%に達した。残りの10%が改善点としてして挙げた内容は,「よりレベルの高い補償」「SLA違反に対するより良い対処」だった。

・顧客サポートが問題に対処するまでの平均対応時間が1時間未満という回答者は53.1%。第1四半期のその割合は43.6%。平均対応時間が1日を超えた回答者はわずか6%で,第1四半期は8%だった。

・ASPの利用に関してユーザが懸念する問題は「自社のデータのセキュリティが損なわれる」可能性である。

■ASPの利用を決定する際の主な要因
(1‘全く重要でない’~5‘非常に重要’で採点)



   2000年Q12000年Q2
Total Cost of Ownership (TCO)の削減4.34.2
戦略的事業目的の達成に注力できる4.24.3
IT資源を内部の基幹アプリケーションに集約できる4.14.0
より迅速に新たなアプリケーションを導入できる4.14.1
アプリケーション管理の責務を軽減できる4.04.0
月額利用料金でアプリケーションを利用する方が高い購入金額を支払うよりも良い3.83.8
遠隔地にある事務所などからアプリケーションを利用できる3.84.0

出典:ASP Industry Consortium

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