AWS、Azureはともに、仮想マシンの障害復旧に有用なサービスを提供している。商用の運用監視ツールほど多機能ではないが、安価に利用でき、仮想マシンの運用監視を効率化する。積極的に活用したい。

 今号は、仮想マシンの障害復旧に有用なサービスを取り上げる。AWSは「Amazon CloudWatch」「Auto Scaling」、Azureは「Azure Site Recovery」「Azure Backup」である。

 CloudWatchとAuto Scalingは仮想マシンを自動復旧させるのが特徴。障害を検知したら、同一リージョンで再起動させたり、新規作成して起動したりする。物理ホストの障害が原因であれば、別の物理ホストを使う。

 Azure Site Recoveryは、リージョンを横断したコールドスタンバイを実現する。仮想マシンの障害が起きたとき、運用担当者が手動で素早く別のリージョンに同一内容の仮想マシンを起動できるよう支援する。国内に二つのリージョンを持つAzureに適したサービスだ。

 事前の設定をして、障害が起きてから復旧させるまで、どのような手順を踏むのか。どの程度の時間が掛かるのか。それぞれのサービスを検証する。