障害に備えるためだけではない。性能関連の情報を取得することで、サイズが適切ではない仮想マシンを見つけ出せる。クラウドだから、すぐにサイズを変更できる。

 そこで今回は、リソースやイベントの監視サービスを取り上げる。Amazon CloudWatchとAzure Monitorだ。

 Amazon CloudWatchはAWSにおける監視サービスの総称で、主に四つのサービスで構成される。各サービスの役割を解説したうえで、Apache HTTP Serverを稼働させた仮想マシンを監視対象にして、二つの検証を行う。特定種類のエラーを検知して警告メールを送れるか、Apacheのプロセス数というカスタムメトリクスを取得できるか。これらを実際に試す。

 Azure Monitorについても、シナリオに基づいた検証を行う。メトリクスデータをグラフ表示できる共有ダッシュボードを、どれだけ簡単に作成できるか確かめる。さらに、Azure Monitorと処理ワークフローのAzure Logic Appsとを連携させ、Slackにアラートを送信できるか検証する。

 Amazon CloudWatchとAzure Monitorはどちらも、別のサービスと連携させることで機能を拡張でき、応用範囲が広い。奥の深いサービスだ。今号の記事をきっかけに使いこなしてほしい。