では、システム内部の多様なリソース、分割した機能同士をどうやってつなぐか。さらには、システム同士をどう連携させるか。

 その重要な方法になるのが、非同期でメッセージを連携させるメッセージキューイングだ。同期を取って連携させるよりもリソース/システムの独立性を高められ、可用性や拡張性が向上する。

 メッセージキューイングは、AWSでは「Amazon SQS」、Azureでは「Azure Storage Queue(Azure Queue)」と「Azure Service Bus Queue」が該当する。Amazon SQSはさらにStandardキューとFIFOキューという2種類のサービスがあり、Azureの2種類のサービスと同様に、選択の余地がある。それぞれ機能や性能が異なるので、うまく使い分けたい。

 そこで今号のサービス評価では、上記のメッセージキューイングサービスについて機能を解説したうえで、性能測定を行う。なおメッセージキューイングの基本的な解説を、Amazon SQSの記事の冒頭に掲載した。

 AWSとAzureはどちらも、選択の余地があるほどメッセージキューイングのサービスが充実している。システムの可用性や拡張性を向上させるために、ぜひ使ってほしい。