AWSもAzureも、仮想マシンインスタンスの選択肢は豊富だ。国内のリージョンで使えるインスタンスだけでも、それぞれ60種類ほどある。そのなかから適切な選択をするのは簡単ではない。
「迷ったら汎用のタイプでいい」と考えるのは間違いだ。今号のAzure Virtual Machinesの検証では、メモリーが重要な大規模データのカウント処理について、同程度の料金の適切なインスタンスと汎用インスタンスで所要時間を比較したところ、18.1倍の差が付いた。インスタンス選びは、システムの性能やコストに直結する。
AWSとAzureそれぞれのインスタンスの種類や機能を理解したうえで、検証結果をインスタンス選びに生かしてほしい。
AWSでは、「EBS最適化オプション」「拡張ネットワーキング」という機能やCPU性能のバーストの効果を測定する。さらに、負荷に応じて自動的に台数を増減するオートスケーリングの挙動を確かめる。
Azureについては、同一インスタンスのリージョン間での性能差、「v1」「v2」というインスタンス世代の違いによる性能差、上述した適切なインスタンスを選んだときの効果を測定。さらに、こちらでもオートスケーリングの挙動を確認した。