いったん始めれば、もう手作業での環境構築には戻れない。クラウドを使い始めたら、物理サーバー機を調達していたころに戻れないのと同じだ。

 環境構築の自動化は、作業の効率化にとどまらない。ミスが減り、品質が高まる。仮想マシンなどのリソースをきめ細かく増減させることも可能になる。チームで取り組めば、効果はさらに大きい。

 米AWSも米Microsoftも、Infrastructure as Codeの実現に役立つサービス/ツールを提供している。AWSでは「AWS CloudFormation」「AWS OpsWorks」、Azure向けは「ARM」「PowerShell DSC」である。

 AWS向けもAzure向けも、それぞれ二つのサービス/ツールを組み合わせて使う必要がある。記事では、まずその使い分け方を解説する。そのうえで、仮想マシンの作成やソフトのデプロイといった環境構築に要する時間の測定結果を示す。

 Azureでは、環境を記述したコードの事前チェック機能が提供されている。そこで、意図的に10種の間違いを埋め込んだコードを用意し、どれだけ検出できるかを調べた。