今回は機械学習プラットフォーム「Azure Machine Learning」を取り上げる。

 機械学習は、「明示的にプログラムしなくても学習する能力をコンピューターに与える研究分野」(1959年、アーサー・サミュエル)という定義がよく知られているが、ここ4~5年で飛躍的な発展を遂げてきた。仮想化技術の浸透やクラウドの伸展により、世界中の無尽蔵とも言えるコンピュータリソースが利用可能になったのが大きい。

 今回はAzure Machine Learningを使ってデータ分析を行い、実用性や性能などを検証した。

GUI操作だけで始められる

 Azure Machine LearningはGUIベースで簡単に使い始められるのに加えて、R言語やPythonを使って高度な処理や分析を行え、学習したモデルをWeb APIとして簡単に公開できる仕組みを備える。

 Azure Machine Learningの使い方と仕組みを簡単に説明する。利用に当たっては、「Microsoft Azure Machine Learning Studio」(以下ML Studio)と呼ばれるワークスペースをAzureの管理ポータルから作成し、この中で機械学習を行う分類器を組み立てる。

 分類機の組み立てにプログラム言語は必要なく、あらかじめ用意されている様々なモジュールをGUI上で配置、接続するだけだ。

 「RUN」ボタンをクリックすると機械学習が実行されて分類器の中で学習処理が進み、予測した結果が得られる。