今号は、AWSとAzureの機械学習サービス「Amazon Machine Learning」「Azure Machine Learning」を取り上げる。どちらも、国内のリージョンでは提供されておらず、発展途上の感はぬぐえないが、今から中身を理解して備えておきたい。

 予測のための機械学習を行い、実際に利用するうえでの注意点を探る。Amazon Machine Learningでは、Webアプリケーションに、機械学習サービスによる予測機能を組み込んだ場合の応答時間を測定。さらに、予測のリクエストを200個以上同時に発行したときの挙動を確かめる。

 Azure Machine Learningについては、オンラインゲームの会員顧客の退会を予測するシナリオで実際に使い、精度を確認する。さらに、機械学習によって作った予測機能をWeb API化することが容易に可能かどうかを調べるのに加え、機械学習に要する時間を測定する。

 さらに、ケーススタディで、竹中工務店のAzure Machine Learningの活用事例を掲載した。同社は、ビル管理における電力消費量の予測に活用して成果を上げている。データを前処理する中間データベースを設けて、Azure Machine Learningの利用コストを削減した取り組みは、大いに参考になるはずだ。