前回は、仮想マシン(EC2インスタンス)1台構成のコーポレートサイトのシステムで、オブジェクトストレージのAmazon S3にテキストや画像などの静的コンテンツを配置し、S3からユーザーに直接配信するアーキテクチャーを取り上げました。S3は自動的にスケーリング(性能増強)します。静的コンテンツの配信をS3にオフロードすることで、運用が容易になります。

 動的コンテンツを配信したりユーザーが送ってくるデータを処理したりするEC2インスタンスについては、アクセスが増加して処理しきれなくなると、応答遅延が起きたり、最悪の場合はアクセス不能になったりします。ユーザーがスケーリングする必要があります。

 今回は、こうしたスケーリングについて解説します。