前回までに、クラウド移行の目的を明確化し、体制を作って分析や戦略策定をしてきた。次に行うべきは、PoC(実証実験)。そのうえで、設計・移行フェーズへと進む(図1)。
PoCでは、従来のシステムと違う箇所を明確にしたり、懸念点を解消したりする。事前にこれらのタスクを行うことによって、このあとの移行プロジェクトを円滑に進められるようになる。
次の設計・移行フェーズでは、ネットワーク、セキュリティ、バックアップ、ログ管理、監視などシステム全体に共通したり影響したりする項目を、個々のシステムの移行を進める前に設計しておく。さらに、システム全体に影響のある箇所の設計とアーキテクチャーの類型化をすることも重要だ。
以降で順に見ていこう。