食べるスープの専門店「Soup Stock Tokyo」を展開するスマイルズは、購買や販売といった基幹システムを刷新中だ。マイクロソフトがクラウドサービスとして提供するERP(統合基幹業務システム)「Microsoft Dynamics AX クラウド」を中心に、API(Application Programming Interface)で連携しながら、システムとして組み上げているのが特徴である。

 プロジェクトを率いる佐藤一志氏(スマイルズ 経営企画本部 情報システム部 副部長 兼 経営企画室)は、「店舗にあるPOS端末からDynamics AXへは、2日間のAPI開発だけで、データ連携を自動化できた」と話す。「開発能力として持つべきスキルとしてAPI開発がクローズアップされてきた」。

 70を数えるSoup Stock Tokyoの店舗から各種情報を集め、売り上げデータなどを絡めて分析を深めることも、システム刷新の目的の一つ。マイクロソフトのBIサービス「Power BI」などを使った人手による分析に加え、新たなデータ相関を探るために機械学習サービス「Azure Machine Learning(ML)」も活用する(図1)。

図1 スマイルズがMicrosoft Azureを利用して構築した基幹業務システムの概要
図1 スマイルズがMicrosoft Azureを利用して構築した基幹業務システムの概要
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