キーパーソンが語る変革の軌跡

日経ITイノベーターズ

目次

  • はったりが窮地を救う

     アップルとグーグルの2社がベストアプリに選んだ人気ファッションアプリ「IQON」。開発元のVASILYは2017年11月にECサイト「ZOZOTOWN」を運営するスタートトゥデイグループに参画した。新たな段階に進み始めたVASILYの金山裕樹CEO(最高経営責任者)が創業期の苦境を語った。

  • データ分析、頭でっかちには務まらない

     花王のデータサイエンティスト集団「デジタルビジネスマネジメント(DBM)室」を統括する永良裕氏。データ分析に基づいて商品の販促施策を次々と立案し、売り上げ拡大に寄与している。データ分析コンテストで全国3位のなったこともある同氏が、データ活用で成果を出す秘訣を語る。

  • 週末起業で学んだ「組み合わせの妙」

     カーエアコンのコンプレッサーなどを製造するサンデンホールディングスで、IT部門を統括する辻裕里氏。会計システムのグローバル統一プロジェクトを成功に導いた経歴を持つ。同氏がチームマネジメントの極意をつかんだのは、20歳代で経験した週末起業での苦労があったからだ。

  • 自分の“妄想”にときめく

     アクサ生命保険で商品開発やデータ分析、デジタルマーケティングの部門を一手に統括するのが松田貴夫氏だ。入院ではなく通院に着目した「『治療保障』のがん保険」、持病があっても加入できる「OKメディカル」など、斬新な企画でヒット商品を生み出した松田氏は、自らを“妄想家”と呼ぶ。

  • 現場を動かさなければ意味がない

     三井物産のIT部門を率いる植田勲氏は「仕上げ」にこだわる変革者だ。新しい業務の仕方が、確実に現場に定着するよう綿密な計画を練る。どんなに素晴らしい変革構想を描いても、従業員が行動を変えなければ意味がない。この企業変革の要諦を体得したきっかけは、あるシステムトラブルだった。

  • 世界中が間違えていることもある

     国内では、ほぼ前例がなかった基幹系システムのクラウド化を実現し、先進技術の活用を進めるミサワホームの宮本眞一氏。“初物”を恐れずに挑戦し続ける原動力は、新入社員のときに創業者から聞いたある一言だった。

  • 挫折を機に天職を見つける

     セレクトショップを手掛けるユナイテッドアローズで、デジタルマーケティング部門とIT部門を統括するのが高田賢二氏だ。20歳代でプロジェクトマネジメントの面白さに目覚めた同氏は、プロマネスキルの向上にまい進してきた。きっかけは人生最初のプロジェクトでの挫折にあった。

  • 「使いやすさ」を追求し、現場に貢献

     店舗システムの刷新、旧サークルKサンクスとの合併によるシステム統合など、重要なITプロジェクトを数多く抱えるファミリーマート。その陣頭指揮を執る三澤健司氏は、過去の失敗経験を基に「使いやすいシステム」の開発にこだわる。

  • 絶望を繰り返し、自分を磨く

     有機野菜のネット通販などを手掛けるオイシックスでマーケティング部門を統括する奥谷孝司氏。前職の良品計画で「MUJI passport」の成功事例を作るなど、国内屈指のデジタルマーケターとして知られる。同氏の仕事に対する情熱の源泉は「自分に対する絶望」にあるという。