A.眼鏡型のスマートグラスや腕時計型のスマートウォッチといった様々なウエアラブル端末が登場しつつあります(関連記事)。高速な通信機能と低消費電力、快適な装着感とバッテリーでの長時間動作を両立できるのかなどの課題は残っていますが、スマートフォンとは異なる活用シーンを開拓できるのではと期待がかけられています。

 スマートグラスはジェスチャーや音声などによってハンズフリーで操作でき、自分だけに見える画面を常に表示しておけるのがスマートフォンとの違いです。スマートウオッチも、音声などで操作ができ、ハンズフリーで常に身につけたまま行動することを目指して開発が進んでいます。

 こうしたウエアラブル端末の特徴を、工場での作業やモノの運搬といった作業を担当する従業員のワークスタイル変革に生かすことも考えられます()。例えば、整備工場内では、部品を画像認識すると直ちに関連情報を表示できるアプリケーションを装備したスマートグラスが役立つでしょう。

図●スマートグラス、スマートウオッチによって可能なワークスタイル
図●スマートグラス、スマートウオッチによって可能なワークスタイル
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 スマートグラスを通して撮影した現場作業の風景をその場で遠隔地に送信できる機能を活用して、遠隔地のベテランなどにアドバイスをもらいながら作業を進めるといった活用法も検討されています。スマートグラスやスマートウオッチの画面が持ち主でなければ見えにくい特性を利用して、顧客情報などを参照しながら接客するような職種のワークスタイル変革に活用することもあるでしょう。

 今後、各種実証実験が行われるにつれて、さらにユニークな活用法が考案されていくでしょう。