高齢者向けの賃貸住宅「サービス付き高齢者向け住宅」(以下、サ高住)で、居住者の事故が多発している。特に問題になっているのが個室や夜間での事故。居住者を支援する現場スタッフの負担を減らしつつ、事故に迅速に対応できる体制をどう築くかは、サ高住を運営する事業者に共通する課題となっている。多くのサ高住を運営するやまねメディカルは、緊急通報サービスによる24時間365日の見守りでその課題に取り組んでいる。以下で具体的な導入事例を見てみよう。

 高齢化社会の急速な進展に伴って、高齢者単身・夫婦世帯が安心して居住できる賃貸住宅「サ高住」の需要が高まっている。サ高住とは、2011年10月に施行された「高齢者の居住の安定確保に関する法律(高齢者住まい法)」が定める基準を満たした賃貸住宅で、その数は誕生から6年弱で全国21万戸に達する。

 サ高住に登録するには、バリアフリー構造など高齢者が安心して居住できる施設を整備するとともに、1日1回の安否確認、生活相談への対応、緊急時の通報体制といった、高齢者が安心できるサービスを提供しなければならない。ただし、通常の老人ホームのような手厚い介護サービスを提供するわけではない。あくまでも自立して生活できる高齢者の入居を前提とする賃貸住宅で、原則として日中はスタッフが常駐する必要があるが、夜間の常駐は必須条件にはなっていない。

 しかし、こうした自立性の尊重に死角があった。サ高住の個室や夜間での事故で、発見が遅れるケースが多発しているのだ。介護を必要とする入居者が想定以上に多くを占めているという実態が指摘されるなか、国も対策に動き出しそうだ。国土交通省では夜間の職員数を明示する情報公表に取り組むと報道されている。サ高住を運営する事業者も早晩、何らかの対策が求められる可能性が高い。慢性的な人手不足に悩む介護関連の事業者にとっては頭の痛い話だ。

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