「高い」「期待外れ」「負荷が増えた」など、意外と多いクラウドの不満

 クラウドがビジネスの現場に浸透しつつある。ただ、「こんなはずではなかった」という声を聞くこともある。クラウドを上手に使いこなしている企業がある一方で、期待した効果が得られなかったというケースもある。

 「クラウドならコスト削減できる」というイメージが先行しすぎたこともあり、特に不満が目立つのが費用の面だ。確かに、クラウドなら初期コストを大幅に抑えることができる。しかし、運用を含めたトータルコストでは安くない場合も多い。また、クラウドサービスの中には、料金体系が複雑なものもある。通信量の増大などにより、予想以上の費用を支払うことになってしまった企業も少なくない。

 さらに、クラウドサービスによっては運用が不安定なものもある。メンテナンスのための定期的なシステム停止だけでなく、突然の停止に見舞われる場合もある。また、事前の検討が不十分で、そもそもオンプレミス環境のほうが適しているシステムをクラウドに移行してしまった企業もあるだろう。同じく、十分な検討がなされないまま、トップダウンでクラウド導入の方針が決まり、あまり活用されないクラウドサービスが出来上がるというのもよくある失敗例だ。

 一方では、クラウドを使いたくても、機能的な制約によって活用することができないという企業もある。多くのクラウドサービスは、より安く提供するためにユーザーの自由度を犠牲にして運用の効率性を追求しているためだ。その結果、自社システムをクラウド移行できずに悩んでいる企業も多いのではないだろうか。

 こうした様々なクラウドの課題に対応するソリューションが、パナソニック ソリューションテクノロジー(以下、PSTC)のクラウドサービス「RaCvice(ラクビス)」である。長年にわたってクラウドのビジネスを提供してきた同社は、その技術や知見を再整理し、2016年7月にRaCviceをリリースした。

 クラウドに関する諸々の困りごとを解決するRaCviceの実力と、ある企業の事例を次ページ以降で具体的に説明しよう。

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