小規模事業者の最大の悩みになっている「年商2億円の壁」
日本経済の重要な担い手である中小企業。特に「小規模事業者」と呼ばれる企業の数は極めて多く、中小企業庁が2016年4月に発行した「小規模企業白書」によれば、中小企業基本法で定める日本国内の企業全体の85.1%を占めているという。これは、従業員数が製造業で20人以下、卸売・サービス・小売業で5人以下の事業者を指す。
このような小規模事業者の最大の悩みだといわれているのが、年商2億円の壁をなかなか突破できないことだ。それはなぜなのか。この課題を明らかにするため、年商2億~10億円規模の企業の経営者・役員500人を対象にアンケートを実施。そして、それぞれの設問に関して、年商2億円未満の企業と2億円以上の企業の、それぞれの割合を抽出していった。
これで明らかになったのが、年商2億円未満と2億円以上の企業の間に大きな違いが存在することである。ここではアンケート内容から特に重要だと思われる11の設問をピックアップし、それぞれの回答内容と、そこから見える「年商2億円突破のための解決策」について解説したい。
ここで述べる解決策の多くは、年商2億円未満の経営者にとって「耳の痛い」話になるかもしれない。しかしこれは「10億円企業への黄金ルール」ともいえるものだ。これまでの成功体験に縛られたままでは、壁を突破することは不可能。この黄金ルールを取り入れることこそが、次のステップアップを可能にするのである。
ではどのような設問で大きな差が出たのか。次ページから紹介していこう。