企業文化と大きくズレた常識をもつ平成生まれ世代の実態は?

 平成も既に29年となり、大学卒はもちろんのこと、大学院卒の新入社員も「平成生まれ世代」が大半を占めるようになった。この世代は「ゆとり世代」でもあり、彼らが入社した企業の管理職やチームリーダーの中には「社会常識が通じない」「企業文化に合わせてくれない」などの違和感を訴える人も増えている。

 もちろん「若い人への違和感」は、今になって始まった話ではない。このフレーズは古代エジプト時代から存在していたといわれており、現在50歳代になった新人類世代やその下のバブル世代、団塊ジュニア世代も、入社したころは同じようにいわれていたことを思い出すはずだ。

 しかし、平成生まれに対する違和感は、これとは少し異なる面もあるという指摘も多い。企業社会が育んできた文化と、彼らの世代が共通して持っている常識に、大きなズレがあると感じている管理職も少なくないのだ。

 もちろん、彼らの常識を否定することは反発を生むだけである。近い将来には、平成生まれも組織の中核として活躍しなければならない時がやってくる。そして彼らの世代は、今後、企業の顧客としても重要な位置を占めるようになるだろう。平成生まれと上手に付き合い、その能力を引き出しながら次の戦力へと育て上げることは、マネジメントにとって避けて通れない課題なのである。

 実は、平成生まれの社員をよく観察してみると、大きく6つの特徴があることが分かる。もちろん、これらの特徴にどれだけ当てはまるのかは個人差もある。しかし、漠然と「まったく平成生まれの社員は…」と嘆くよりも、特徴をある程度まで類型化できれば、より適切な付き合い方が見えてくるはずだ。

 そこで、ここではまず、平成生まれ社員の6つのタイプについて解説する。そしてその上で、彼らの能力を引き出すためのアプローチを提言したい。

この先は日経クロステック Active会員の登録が必要です

日経クロステック Activeは、IT/製造/建設各分野にかかわる企業向け製品・サービスについて、選択や導入を支援する情報サイトです。製品・サービス情報、導入事例などのコンテンツを多数掲載しています。初めてご覧になる際には、会員登録(無料)をお願いいたします。