経理業務の中でも3つの特殊性を持つ固定資産管理

 少子高齢化が進み労働人口が減少するなか、従業員の生産性向上や働き方の多様化が求められるようになってきた。政府も未来への最大のチャレンジとして「働き方改革」を提唱し、今後の経済発展の重要な柱として位置づけている。日本企業にとって、もはや避けて通れないテーマだといえるだろう。

 働き方改革というと、営業担当者のように社外で活動する従業員のモバイルワークや、家庭の事情などで出社が難しい従業員の在宅勤務などに注目が集まることが多い。しかし内勤の経理担当者の働き方改革も、当然ながら推進していく必要がある。そして経理部門にフォーカスを当てた場合には、異なるアプローチを考える必要がある。

 経理業務はすでにERPなどの導入によって、かなりの部分が標準化・システム化されているケースが一般的。そのため、これ以上どのように生産性を高めるべきか見当がつかないというシステム担当者も少なくないはずだ。しかし効率化・標準化が十分に進んでいない領域もまだ残されている。それが固定資産管理業務だ。

 固定資産管理業務には、他の会計領域とは異なる3つの特殊性がある。第1は計算ロジックが複雑で、高度な処理が求められること。第2は制度改正の頻度が高く、最近ではIFRSへの対応も求められるようになっていること。そして第3が、帳簿上の管理だけではなく現物管理も必要であり、管理の二面性を持っているということだ。

 このような特殊性から、固定資産管理にはまだ手作業で行われている業務が少なくない。この部分を適切な形でシステム化することで、経理部門の働き方改革を推進することが可能になる。

 実際に固定資産管理の現場ではどのような課題に直面しており、それをどのように解決していくべきなのか。次ページから説明していこう。

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