AIを「いかに簡単に使うか」という新たな発想

 医療や金融、交通、Webなど様々な業界・業種で導入が進むAI(人工知能)。身近なところでは、AIを活用したスマートフォンの音声検索や音声入力、インターネット検索なども登場しており、すでに日常的に利用している人も多いだろう。技術を顧客満足(CS)向上に生かすべく、検討する企業も増えている。

 ここで難しいのは、どのようなスタンスでAI活用に取り組むべきなのかということだ。

 AIはまだ進化の途上にある技術であり、その可能性は無限に広がっている。つまり極端な話、お金と作業工数をかければかけるほどできることは広がるため、「何をどこまでやりたいか」を自社でしっかり把握しておかなければ、いつまでたっても現実のビジネスに生かせるかたちになりにくいのである。

 一方、その意識が先立つあまり、活用方針策定に多くの時間をかけていてはビジネス機会を逸してしまう。

 そこで現在注目されているのが、機能をあらかじめ絞り込むことでAIを「簡単・迅速」に使いはじめられるようにしたサービスだ。まずは使いはじめ、必要に応じて改善、あるいは適用範囲を拡大していく――。企業システムの構築やソリューション活用で用いられるアジャイルなアプローチが、このAI領域でも重要になっているのである。

 この簡単・迅速に使えるAIサービスの1つが、NTTコミュニケーションズ(以下、NTT Com)の「COTOHA Chat & FAQ」(以下、CHAT&FAQ)だ。これは、コンタクトセンターを始め、様々な顧客接点での業務で、AIチャットによる一次対応を可能にするサービス。コンタクトセンターの未来像を考える上で欠かせないAI活用を、迅速・簡単にスタートできるものとして、多くの企業で採用が進んでいる。

 またNTT Comは、このサービスを自社のコンタクトセンターでも導入しているという。次ページ以降で、その具体的な活用法を見ていきたい。

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