営業、企画、宣伝・広報など、一般業務にも広がるクリエイティブ業務

 ビジネスのデジタル化は、様々な業種・業務に対して大きな変革を促しつつある。中でも大きな影響を受けているのが、Webサイトや広告、雑誌、カタログ、静止画・動画などの制作物を創り上げるクリエイティブ業務だ。

 従来型の制作プロセスにおいては、それぞれの分野における「職人」の分業によって業務が成り立っていた。デザイナーやイラストレーター、スチル/ビデオカメラマン、印刷業者といった人たちは、自らの専門技術にのみ磨きを掛けていれば良かったからだ。

 「しかし現在では、完成した制作物のアウトプット領域が格段に広がるとともに、その境界も曖昧になりつつあります。例えば一つの素材からWeb用、紙媒体用と複数のコンテンツを作り分けたり、静止画や動画を組み合わせて一つの作品を創ったりするケースも珍しくありません」と指摘するのはアドビシステムズの仲尾 毅氏。同氏は、アドビシステムズ製品を使用するクリエイターなら誰もが知っている顔のような存在で、現在も数多くのクリエイターと交流を持つ。

アドビシステムズ株式会社
仲尾 毅氏
Creative Cloudエバンジェリスト | 復帰前の沖縄で生まれ小学校まで基地の町コザ(現沖縄市)で育つ。熊本の中高一貫校を経て大学より東京へ。卒業後、放送機器を取り扱う会社でプロ向けビデオシステムのエンジニアとして多数の編集・送出システムを構築。その後、ビジオ・ジャパンなどを経て2012年、Creative Cloud登場とともにアドビシステムズに入社。Creative Cloudの伝道師として、アドビシステムズの最新技術・製品・サービスの訴求と移行促進に従事。クリエイターにとってメリットのある最新情報をいちはやく伝えている

 アウトプットの領域が広がると、自身の専門分野だけに固執していたのでは、多様化する顧客ニーズに応えきれなくなってしまう。「今後の競争を勝ち抜いていくためには、専門分野以外の技術やツールにも習熟し、同時並行で様々なタスクをこなしていくことが必要となっています」と仲尾氏は話す。

 また、専門のクリエイターではない一般のビジネスパーソンにとっても、こうした動きは決して無縁のものではない。例えば、宣伝・広報や営業・販促、企画・開発などの業務では、カタログやポスター、プレゼンテーション資料などの制作物を日常的に取り扱っているはずだ。こうしたものの作成・編集・チェック作業などに多大な工数が掛かるようでは、とてもタイムリーなビジネス展開は望めなくなりつつある。ちょっとした動画や写真の補正が求められたり、営業資料にストーリー性が求められるようになっていることはその一例だ。

 「これらの課題を解消するためには、複雑なクリエイティブ業務をもっとシンプルに、かつ直感的に実行できる新たな手法が必要です。そして、これを実現するツールも登場しています。これは大型液晶がそのまま机になる感覚の新デバイス。今後のクリエイティブ業務に大きな革新をもたらすと期待しています」と仲尾氏は語る。次ページでは、クリエイターや企業の様々なビジネスシーンに精通する仲尾氏が驚く、新デバイスの中身について紹介したい。


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