年間50以上のシステムを納入するVRのリーディング企業

 コンピュータが創り出す仮想の映像空間に入り込むことで、まるで現実の世界であるかのような体験を可能にするVR(Virtual Reality)。近年は米国の大手IT企業なども競うように投資を行っており、今、最も注目される事業領域の1つだ。

 このVRに長年にわたって取り組み、国内市場をリードし続けているのがソリッドレイ研究所である。同社は1987年に設立されたVRの総合プロデュース企業。1989年には、原子の世界を探検するリアルタイム・シミュレーションシステムを科学技術館に納入し、その後も数多くのVRシステムの開発・提供を手がけている。

株式会社ソリッドレイ研究所<br>代表取締役 社長<br>日本バーチャルリアリティ学会 理事<br>神部 勝之氏
株式会社ソリッドレイ研究所
代表取締役 社長
日本バーチャルリアリティ学会 理事
神部 勝之氏

 「当社はVR黎明期からお客様のご要望にお応えし、前例のないシステムも数多く手がけてきました。その実績を評価いただき、近年は年間平均50件以上のシステムを受注し、納品しています。納品先も、大学や国の研究機関をはじめ、総合建設会社、自動車メーカー、エンターテインメント施設、医療機関などに拡大しているほか、個人宅へ設置するケースも出てきています」と、同社の代表取締役社長であり、日本バーチャルリアリティ学会の理事も務める神部 勝之氏は語る。

床や壁に3次元CGを映し出し、手や足で触れると、映像が変化するシステム。例えば、床に水面を映し、その上を歩くと波紋が広がるといった表現などが可能だ。イベント会場や展示館、アミューズメント施設、ショッピングモールなど、全国約50カ所に納入されている
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床や壁に3次元CGを映し出し、手や足で触れると、映像が変化するシステム。例えば、床に水面を映し、その上を歩くと波紋が広がるといった表現などが可能だ。イベント会場や展示館、アミューズメント施設、ショッピングモールなど、全国約50カ所に納入されている

 VRシステムの開発で重要なポイントの1つが、人の動きに合わせて即時に映像処理を行う「リアルタイム性」である。もし、映像描画に時間の遅れが生じると、人が予測する動きと視覚情報との間にズレが発生し、車酔いに似た症状の「VR酔い」の原因になってしまうからだ。

 そこで同社は、開発したVRシステムを納入する際のツール構成にも細心の注意を払っている。例えば、映像表示用のヘッドマウントディスプレイには、1秒間の画面書き換え回数(リフレッシュレート)が90Hz(90回/秒の画面書き換え)以上のものを採用。一般的なモニターが60Hz(60回/秒の画面書き換え)であるのに対し、よりなめらかな描画を可能にし、快適な映像体験を提供できるようにしている。

 「もちろん、映像を処理するハードウエアのパフォーマンスも非常に重要な要素です。どんなにリフレッシュレートが高いモニターなどを採用しても、ハードウエア側の処理が遅れてしまえば、高品質なVRシステムは実現できません。そこで私たちは、様々な製品を検証した結果、ワークステーションをうまくVRシステムに組み込んでいるのです」と神部氏は話す。VRシステムの生命線として、同社が採用しているワークステーションとはどのようなものなのだろうか。

負荷のかかるワークロードにも優れた処理性能を誇るインテル® Xeon® プロセッサーシリーズ。信頼性の高いECC (Error-Correcting Code) メモリを搭載しておけば、エラーの発生を検知し修正して、支障なく処理を進めることができ、継続性を実現できる。

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