電子書籍配信ビジネスを支える中核データベース基盤にOracle Exadataを採用

メディアドゥ 技術本部運用部 部長の山田祐市氏
メディアドゥ 技術本部運用部 部長の山田祐市氏

 年々拡大する電子書籍市場において、コンテンツホルダーと電子書店をつなぐ“取次”として事業を展開し、成長を続けるメディアドゥ。そのビジネスの要となるコンテンツ配信を、実は「Oracle Exadata」が支えている。同社が事業の中核を担うデータベース基盤にOracle Exadataを選んだ理由と導入効果について、2016年10月に開催された「Oracle Cloud Days Tokyo 2016」における同社 山田祐市氏(技術本部運用部 部長)の講演の内容を基に紹介する。

 メディアドゥは、著作物を公正に利用しながら、できる限り広く頒布して著作者に収益を還元する“著作物の健全なる創造サイクル”の実現を目指し、2006年に電子書籍の取次サービスに参入した。2007年にはいち早く電子書籍配信事業をスタートし、2011年にはスマートフォン向けの電子書籍事業も立ち上げている。

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 同社の電子書籍事業を支えているのは、「md-dc」と「MDCMS」という2つのシステムである。md-dcはコンテンツ配信システムであり、複数のサイトへのコンテンツ配信を行い、1カ月当たり2億を超えるダウンロードリクエストを処理する(2016年9月時点)。高い信頼性を備え、99.999%の稼働率を誇るが、サービス開始以来、実際に停止したのは計画停止時だけだという。一方、MDCMSは電子書籍ストアをスピーディに構築するためのシステムであり、読者管理からアクセス分析、売上管理/集計、サイト管理、課金/決済などの機能を備える。

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 電子書籍配信の事業を開始した当初、メディアドゥはこれらのシステムのデータベースとして「MySQL」を利用していた。「MySQLはパフォーマンスチューニングが大変なのですが、当社はエンジニアを潤沢に抱えているわけではないため、運用に苦労しました」と山田氏は当時の状況を述懐する。

 その後、メディアドゥはコンテンツ配信システムであるmd-dcのベータベースをOracle Database 10gに切り替える。これにより、「システムが大幅に高速化したほか可用性も向上し、サービスの稼働率を高め、安定して運用し続けられるようになりました」と山田氏は述べる。

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